プロジェクト概要

現在、日本の英語教育においては、4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)のバランスのとれた育成が謳われている。4技能のうち、日本語を母語とする英語学習者にとってもっとも大きな課題と言われているのがスピーキングであり、教育現場では、従来のリーディングを中心とした授業から、スピーキングを取り入れた授業への転換がなされようとしている。また、高校・大学入試においてもスピーキングテストの活用が検討され始めている。

しかし、日本語を母語とする英語学習者のスピーキング能力に関する研究は発展途上であり、実際の教育現場においてどのような指導・評価を行うのが有効かは自明ではない。また、研究を行うための言語データが不足しているという根本的な問題もある。

本プロジェクトでは、これらの問題を解決する一助となるべく、研究代表者が所属する京都工芸繊維大学の学生を対象に行ったCBT (Computer-Based Testing) スピーキングテストの回答音声データをもとにコーパス (KIT Learners’ Spoken English Corpus、通称: KIT LSE Corpus) を構築・公開する。また、それを用いて、言語学的・統計的分析を行う。

それによって、日本語を母語とする英語学習者のスピーキング能力の特徴を明らかにし、スピーキングテストの開発・改良、スピーキング指導、スピーキングに関する教材開発などに貢献したい。

本プロジェクトは2019〜21年度の期間で実施し、主に以下のことを行う。

[A] データの書き起こしとタグ付け(2019〜20年度)
[B] ローカル版コーパスの構築とデータ分析(2020~21年度)
[C] オンライン上でのコーパス公開(2021年度)

なお、本プロジェクトの遂行にあたって、スピーキングテストの受験者である京都工芸繊維大学の学生に対しては、すでに研究目的・内容について書面および口頭で十分に説明を行った上で、同意を得ている。また、今回の研究計画については、京都工芸繊維大学ヒトを対象とする研究倫理審査において、2018年10月31日付で承認済である。

[本プロジェクトはJSPS科研費 基盤研究(C)「日本の大学生によるCBT英語スピーキングテスト回答音声データに基づくコーパス構築」(課題番号:19K00849)の助成を受けています。]